- red eye's lovers -smail- -


ねぇ なんで僕じゃないの

ずっと一緒だと思ってたのは 僕だけ?

僕を 愛してよ…



「アッシュ 帰ってきたんだって?今日は祝い酒かい?」

いつものBarのいつもの席に座って飲んでいると バーテンダーがシェイカーを振りつつ話しかけてきた

「うん そうだよ〜 元気いっぱいねー」

僕はニィッというトレードマークの笑みで答えた

「良かったじゃないか!また 新曲作るんだろ?出来たときは聞かせてもらうよ

ああ あと アッシュに新曲良かったって伝えてくれ」

バーテンダーはシェイカーを振り振り次の客の所へ歩いていった

(全然 うれしかないよ…)

両腕の間に半分顔を埋めて 気泡をあげる透明の液体をながめた



- その内 戻るだろう… -



普段と変わらない様子で創作活動に励みながら答えた人の後ろ姿が 気泡につられて頭に浮かんだ

(それは 誰のために作る曲なのさ?)

聞けなかった

(なんで そんなに信じられるわけ?)

言えなかった

どちらも返ってくる言葉はわかっていて あいつがその人を裏切るわけがないことも僕は十分に知ってたから

「ああ らしくない!」

気泡をあげる液体を一息に飲み干した

「お〜い ねぇねぇ!」

腕をあげて シェイカーをすごいスピードで振るバーテンを呼び寄せた

「なんかさ 景気よくてスカッとするのよろしく!」

「いいよ!景気良くてスカッとするのね?」

バーテンは今まで振っていたシェイカーの中身を別の客に注ぐと 後ろの棚から二本 半透明の液体の入った瓶を選び出し

新しいシェイカーに注ぎ入れると 超スピードで振りだした

「すごい すごぉ〜い!」

あっという間に出来上がりグラスに注がれていく あの人の紅い瞳と同じ色の液体を見ながら思う



これを飲み干す間だけでいいから

君がほしいよ




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